通常、
アコギと呼ばれるものの中にも大きく分けて
ガット・ギター(以下ガット) と
フォーク・ギター(以下フォーク) というものがあります。
はいわゆる、
ナイロン弦と呼ばれる比較的柔らかい弦を張られることを目的としたギターです。そもそもは、ガット(豚の腸) を弦に利用していたことからそのように呼ばれるようになりました。さすがにナイロン・ギターとは呼ばれませんね。ネックは幅広く基本的に金属材料はほとんど使われていません。ギター発祥時のままの形に由来することもあるのでクラシック・ギターという俗称でくくられることもあります。ギター発祥の地はスペインといわれています。その関係からか、スペイン発祥のフラメンコとクラシックにおける音楽表現は深い結びつきがあります。
フラメンコや
クラシック、また植民地時代の流れでブラジルに渡り発展した
ボサ・ノヴァはこのガットで演奏されることが圧倒的に多いです。
フォークは、ガットが発展したもので、金属製の弦が張れるように最適化されたギターのことです。もっとも一般に見られる
「アコギ」といえるのではないでしょうか。より太い質感の金属製の弦は、より低い音とより大きな音を目的として開発されました。
カントリーや
ウェスタン、
ブルー・グラスと呼ばれるジャンルを草分けとして
ブルース、
ロック、
フォーク……と幅広く使われるようになりました。現在、よく見られる形はドイツに端を発す
米Martin社(以下マーティン) より発売された
ドレッドノート(軍艦)と呼ばれるタイプが主流です。 この後、さらに大音量化が必要とされるようになりボディーを単純に大きくしたものや、金属をボディー材に採用したものなどが登場します。しかし、それらにもやがて限界がくることは想像に難くないですね。そこで、電気的に音量を増幅する技術が開発されました。
アコギは本来生音で演奏する楽器ですが、
アンプリファイアー(以下アンプ) の活用による
ボリュームの増幅を目的に電気パーツをとりつけました。これが
ピックアップ(以下PU) と呼ばれるものです。PUを使って音を信号に変え、アンプで信号を増幅し大きな音に変えます。PUが搭載されているアコギを
エレクトリック・アコースティック・ギター(以下エレアコ) と呼びます。将来、ライヴハウス出演などを目的としているのなら、エレアコをオススメします。ヤマハ、タカミネ、アイバニーズなど国産の低価格楽器は、割と作りもしっかりしていて素晴らしいです。
一口にPUといってもさまざまな方式があります。現在では、電磁石方式で弦振動をアンプに伝える方式が主流として採用されていますが、この他に
アコギ向けに開発されているものが圧電素子を利用しブリッジ下に組み込んだ
ピエゾPUや、そのくせを抑えて局所的にサウンドを拾い上げるために開発された
コンタクトPU、圧電素子も電磁石方式も用いず、実際にマイクで中の音を拾う
エアマイクなどがあります。さらにハマったら、いろいろ調べて見るのもおもしろいですよー♪
そんな流れからか、もともとはジャズやブルースなどで大音量のドラムやサックスに負けないようにと開発されたものがPUでした。
米Gibson社(以下ギブソン) はPUを搭載した
フル・アコースティック・ギター(以下フルアコ) を開発したのでした。これらは、ハワイアンにおけるラップ・スティール・ギターにヒントを得て、アンプとセットで製作されたようです。この記念すべきギターを一躍シーンに広めたのが
チャーリー・クリスチャンというジャズ・ギタリストでした。
余談ですが、彼はさらに偉業を成し遂げました。それは、ギターがサックスのようにメロディーやアドリブをとるというものでした。当時、ジャズ……それもビッグバンドによるアレンジされた演奏が流行の中心でした。そして、
ビ・バップと呼ばれる音楽の黎明期でもありました。ビ・バップこそが、小編成のバンドにより演奏され、それぞれの楽器のアドリブ・ソロがクローズ・アップされるインスト音楽だったのですが当初、音量の小さなギターはビッグ・バンドでの役割と変わりなく4つ刻み、すなわちバッキングをするというものでした。ところが、音量があがったことによりチャーリー・クリスチャンはソロを弾いたのです。ビ・バップはこの後、流行の中心となっていきます。彼は惜しくも、1942年に他界したのですが、その後も
L-5、Super 400 といった名器と呼ばれるギターが多数登場、数多くのギタリストがジャズのフィールドでギターを演奏しました。
そんな最中、1950年代に入ってさらに画期的ギターが商品化されました。1950年に
米Fender社(以下フェンダー) から満を持して発表された
エスクワイア/ブロードキャスターでした。このギターは、フルアコと違って空洞を持たず、厚み10cm程度の板にピックアップをインストールしたものでした。ハウリングに強く壊れても簡単に修理できるというキャッチの元の登場です。紆余曲折があり、その後
テレキャスターと改名されたこのモデル。当初は“板切れ”などとバカにされたものの、その後ブルースマン達により使用されるようになると爆発的人気を得ました。最大の特徴は、ネックをボルトでボディーに接合する
ボルト・オン・ジョイントです。しかも、アコギのように指板をネック材に貼り合わせたりせず1本のメイプルで作成しました。これにより、大量生産を可能にしたのです。1951年には、同様のコンセプトによるコントラバスと同じ音域を持つエレキを開発。プレジション・ベースと呼ばれる世界最初のエレクトリック・ベース(以下エレベ) となったのです。
焦りを感じたギブソンが、1952年に投入したのがギターリストのレス・ポールとともに開発した
レス・ポール・モデル(以下レス・ポール) でした。マンドリン製作からスタートしたギブソンならではのアーチド・トップのこのソリッド・ギターはストラトに対抗するために作られたモデルでした。
しかし、フェンダーは快進撃を続けます。1954年に
ストラトキャスターを発表。これら3つのモデルは未だエレキの基盤とされています。年代のギターはヴィンテージとしての価値を持ち、買い求める方も多いです。また、逆に憧れる人も多いので廉価のコピー・モデルも大量に製作されています。
その後も、ギブソンからは変形ギターの走りとされる
エクスプローラーや
フライングV、フェンダーからはさらに画期的なソリッド・ギターが多数製作されてきました。今では、数え切れないくらいのギターメーカーが存在しています。各メーカーとも凌ぎを削っていて、例えばソリッド・ギターにピエゾPUを組み込んだものだったり、工業デザイナーが設計したヘッドのない斬新な機構の小型ソリッド・ギターだったり、それまでは考えられなかった木材以外の素材を用いたアコギだったりと本当に多種多様化しています。短い歴史の中でテクノロジーの進化とともに成長してきたエレキには深い魅力がたっぷりです。ここから先は、あなた自身の目で探してみてください。ハマるときっと楽しいですよ♪ それでは。
■ギター、はじめての購入ガイド■ギター、はじめての購入ガイド その2ラベル: ギターはじめるならここからはじめなきゃっ